仕込み方の違いで同じ原料を使って作っても香りが異なる種類の焼酎がある
仕込み方の違いで同じ原料を使って作っても香りが異なる種類の焼酎がある
焼酎には甲類や乙類などの種類があるけれども、普段から飲んでいるのであまり気にしていない人も多いのではないでしょうか。
両者の違いは製造方法やアルコール度数などがあるのですが、甲乙を決めているのは酒税法と呼ぶ法律で、連続式蒸溜機を使って製造されたものでアルコール度が36度未満が甲類、単式蒸留器を使って製造されたものでアルコール度が45以下のものが乙類です。
連続式蒸溜機で蒸留することでピュアな味わいが生まれるこれが甲類の最大の特徴で、さとうきびやトウモロコシなどが主原料です。
また、甲類はカクテルのベースに使用されることもありますし梅酒を作るときにも利用される焼酎です。
焼酎の中にはサツマイモを原料にしているものもありますが、一次仕込みはもちろん二次仕込みも地中に埋め込まれた500~600リットルの甕壷で仕込みを行い、発酵を終えたもろみを杉の木素材の木樽蒸留器を使って蒸留したものを甕壷仕込みと呼びます。
これは、同じ芋焼酎でも仕込みの仕方で香りが全く異なるなど、興味がある人は甕壷仕込みを選ぶことをおすすめします。
ソフトな香りで飲みやすい減圧蒸留した焼酎
焼酎は日本酒やビールとは作り方が違います。
麹に水と酵母を加えて作ったもろみに原料を混ぜて、蒸留させて作るのです。
水が100度で沸騰するのに対し、アルコールは78度で沸騰する仕組みを利用して、アルコールを抽出することで、度数がさらに高まり強いお酒になるのです。
このような方法で作るお酒をスピリッツと呼びます。
ウィスキーやウォッカ、テキーラやジンなどもスピリッツの仲間です。
蒸留の方法には減圧蒸留と常圧蒸留の二種類あります。
沸点の違いを利用する仕組みは同じですが、タンク内の気圧の利用方法が異なるのです。
常圧蒸留は通常の気圧を利用しますが、減圧蒸留はタンク内の気圧を下げます。
気圧を下げることで水やアルコールの沸点も下がるため、40度から50度程度の低温で蒸留ができるのです。
低温であればもろみの成分を損なうことがありません。
香りがソフトで雑味がないすっきりとした味わいの焼酎になります。
この方法は1970年代から始まりました。